温泉山荘 だいこんの花 公式サイト
宮城県刈田郡蔵王町遠刈田温泉 (0224-34-1155)

昨年11月オープンの全室離れの宿で、松島の有名旅館「一の坊」が経営母体です。早めに到着した駐車場にはすでにスタッフが常備していて、そこで受付完了。玄関をくぐると同時に部屋に案内され、記帳は部屋で行います。宴会場はなし・小学生以下は宿泊できないと、大人の落ち着いた雰囲気を大切にしているようです。なのでスタッフは親切だけどしつこすぎないです、若い女性が多いのも特徴でしょうか。

広々とした敷地の中には、母屋を中心として宿泊する建物や風呂などが点在しています。それらは木々に囲まれて、近くを流れる川のせせらぎが聞こえます。母屋から各施設へは全て渡り廊下でつながっていて、母屋をはじめ建物の内装ががシンプルながらお洒落で綺麗。部屋に入ると木のいい香りがします。見上げると太い柱・梁と高い天井は圧巻です。またさりげなく置かれた小間物がまたいい雰囲気。

もう一つの大きな特徴として、無料サービスが多いことがあげられます。冷蔵庫のソフトドリンク・ビール類全て。“小とりさろん”のコーヒー(15:00-23:00、7:00-11:00)・夜食として蒸した里芋と蒸しパン(22:00-23:00)。母屋にて夕食後のデザートワイン。母屋囲炉裏端にてかきもち(10:30-11:00)。

露天風呂付きの部屋(+3000円)があって今回は満室で予約がとれなかったですが、露天なしの部屋は玄関・バストイレを除いて、リビング4畳+板の間4畳弱、寝室は8畳+一段せりあがった4畳(ここは結局未使用でした)。加えてバルコニーは4畳弱でしょうか、贅沢に配置してあり2人ではどう使っても余ります。

お風呂は大浴場+露天と個室(無料)が4つ。お湯はいずれも無色透明でクセがないかけ流しです。温度が適温なので、一ヶ所にじっくりつかってもいいですし、色々巡ってみるのも楽しいです。個室は屋根がないので、雨が降ると木々の葉っぱからのしずくが落ちてきて、晴れの日では経験できない自然を実感できていいんじゃないですか。

夕食はほぼ個室になった“コの字”にて。自家農場で栽培した有機野菜をメインにし、動物系は極めて脇役。量は多くないのはご年配の客層を配慮したものでしょう。もし足りなければ前述の無料サービスがあります。朝食は夕食と同じく“コの字”にて。朝から盛りだくさんで、野菜スープが特徴的でした。(食事の様子

また、個人的にはベッドが気に入りました。自宅では畳に敷き布団のみですから、柔らかいベッドは身体が沈みすぎて腰がだるくなって翌朝つらいこともあるんですが、ここのベッドは硬さ・沈み方が適度で違和感なく安眠できました。聞けばシモンズなんだそうで、さすが違うなあ。

不満な点としては朝食が最速でも8時半からと遅いことで、自分たちのように昼食の目的地が遠いですから7時でもよかった。ただ11時のチェックアウトまでゆったり過ごす、という本来の目的で来ている方には満足度が高いでしょう。

個室の風呂が4つあるので部屋に露天がついていなくても十分に楽しめます。昨年11月オープンとまだマスコミへの露出は少ないようですが、今後確実に人気が出てくる宿だと思います。個人的にはぜひとも再訪問したい宿でした。[2004/9/6]

予算(一人) 約¥30k

室内 天井
離れは渡り廊下でつながっている 貸し切り露天風呂の一つ“通り雨”
小とりさろん コーヒーと夜食は無料 全室木々に囲まれた離れ