ルークプラザホテル (長崎県長崎市)
[2005.9.10]
宴会場を多めにとったホテルで、ツインルームは広くて快適。バス・トイレは一緒ですが4畳程度と広くとってありゆったり。グラバー園からちょうど反対側の稲佐山の中腹にあり、部屋の向きによっては市内の綺麗な夜景が楽しめます。

朝は一般的なバイキング。本来の料金は@¥9kながら某社の保養所価格で@¥5.5kだったのはお値打ちでした。あえて苦言を呈すれば、上の階にある宴会場の音が響きすぎ。両隣の音は全く聞こえてこないのに比べて何を歌っているのかがわかるほどはっきりと聞こえます。それも2つ上の階にある宴会場からですからね。

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 石川離宮 五足のくつ (熊本県天草町)
[2005.9.11]
店名はこの地に縁のあるもの。全室離れで10室。2タイプあるようです。泊まったのはインドと洋と和を融合させたような一風変わった調度品・造り。寝室8畳+居室8畳程度、広めの内風呂と露天風呂、トイレのスペースもゆったりとってあります。2人ではたっぷりすぎるほどで静寂した空間の中でゆったりと落ち着けます。

山奥ではないですが街から離れているためか携帯は入りません。まあ緊急連絡は宿の固定電話を知らせておけば良くて、たまには携帯が入らないという世界はなかなかいいもんですよ。

お風呂は部屋風呂のみながら露天で、源泉100%のかけ流し。お湯は黄褐色でやや濁っているものの見た目ほどクセがなくさらりとしたお湯です。もちろん24時間入浴可。10室の中には海が見える露天を備えた部屋があるらしく、そこはかなり先まで予約が一杯なのだとか。

夜は懐石で18時から。普通は希望の時間を伝えるじゃないですか、それはなくて、22時まで終了できる好きな時間で良いとのこと。(実際は食事に約2時間かかるので、18〜20時に食事をとる離れに行けば良いことになります) この夜のために昼は控えめにしていた訳でもちろん18時ジャストに行きました。食事のための離れの個室で頂きます。窓からは海が見えてちょうど夕暮れ時で海がピンク色に染まり綺麗。

酒は香露純米吟醸があったのでそれ(1合2000円、高っ!)、焼酎では魔王(1合1000円)がメニューにはあったのですが切らしているとのことで残念。ワインも種々あって、全然わからないので頼みませんでしたが1本5万円というのがいくつもありました。

料理は鮑の石焼きから。薄切りの身の両面をさっと炙って肝醤油で・・・言うことなし。天然塩でも食べられてこちらも合うんですね。
刺身の中に白身を炙ったものがあって、何だかさっぱりわかりませんでしたが、うつぼです(初)、全然クセがなくて淡泊で食べやすい。面白いと思ったのは紫色のさいの目のもの。これはとさか海苔(ワカメサラダによく入っている紫色の海藻)を煮て冷やしただけでそうなるのだそうで、香りはまさしく海藻で食感が面白い。これは何かに使えそう。
焼き物は車海老なんですが、何かを抱いています。季節ですねー、松茸。
吸い物と酢の物で登場する大王鶏は地鶏だそうで、東京では聞いたことがないですがしっかりとした主張があってなかなかでした。じゃこ飯で〆てお腹パンパン。

全体的に薄味なので、聞いてみたところやはり素材の持ち味を引き出す”淡味”にこだわっているそうで、北大路魯山人の考えに基づいているものだそうです。分類としては創作料理でしょうか。

朝食は出汁巻き・自家製豆腐に蛸・煮物など、焼き物は鯵のみりん干し、味噌汁はあさりとあおさ。昨夜の味噌汁もそうでしたが、妙な甘さがあるんです、白味噌だと思うのですがちょっと違ってやや苦手。朝にしてはボリュームたっぷりで満足。

宿泊費は酒代を除いて@¥29k、従業員の方が皆さん笑顔で親切で気持ちよく過ごすことができました。加えて料理のレベルが高い。文面では伝わりにくいでしょうが、決して安くはないものの満足度は高かったです。

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 おた里の湯 彩の庄 (熊本県阿蘇郡南小国町)
[2005.9.12]
阿蘇の北側、最近は黒川温泉が人気あるようですが、その至近距離の小田(おた)温泉にあります。昨日の宿に比べると自分でやることが多いですが、全室離れ・露天付きです。家具は西洋アンティークでまとめられ、使い勝手はイマイチながら雰囲気は良いです。居室は12畳+αの板の間で居室は寝室を兼ねています。

お湯は源泉100%のかけ流しで、大浴場もありますが皆さん自室で入るためでしょうか、大きいのに空いていました。極めて透明で見た目どおり無味無臭、その割にすべすべしてくるのはアルカリ成分が含まれているからでしょうか。

夕食は母屋の個室で。飲み物は日本酒の品揃えがイマイチだったので、佐藤 黒をロックで(1合1575円)。
まずは刺身から。川鱒・馬刺しと馬の心臓とこの地らしい品々です。馬の内臓系は初めて食べましたが、独特の歯ごたえがあるもクセは全くなくて食べやすかった。
焼き魚は生ヤマメの塩焼き、川魚にありがちな泥臭さは一切なし。
石焼きは、阿蘇牛・地鶏・馬肉。牛のとろけるような食感・しっかりとした地鶏・噛むごとに味が出てくる馬と、食べ比べることによってさらにそれぞれの持ち味がよくわかります。野菜類は小国高原で採れたもので新鮮。
お椀はだご汁。ねじった棒状のだんごは地元の郷土料理。昨日の味噌汁と同じように独特の甘さがあって、ここら辺はこういう味噌なのかなあ、やや苦手。
ご飯は白米・じゃこ飯など四種類から選べて、石焼きにしてみました。もう少し焼いてパリパリ感があるとよかった。
デザートも四種類から選べます。プリンとシャーベット。どちらも甘さ控えめ。
地のものを中心にうまくまとめてあるのが特徴的です。

朝食は出汁巻き玉子・煮物類・焼き魚(四択)・汲み上げ豆腐などとシンプルで、個人的にはこの程度の方が軽くていいかな。ラウンジではコーヒー・紅茶がセルフで飲めます(無料)、静かなBGMがかかりゆったりとできます。

宿泊代は酒代を除いて@¥19k。全室離れの露天風呂付きでこの価格はかなりお得だと思います。

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 湯布院 玉の湯 (大分県湯布院町)
[2005.9.13]
全室離れで泊まったのは10畳+10畳+縁側+庭になぜかトイレが2つ。内風呂は温泉。大浴場にはもちろん露天風呂があります。お湯は無色透明無味無臭の単純泉で、肌に優しくすべすべになるいいお湯です。

夕食は別の離れの個室で。
飲み物はパッとしたものがなかったので、二階堂をロックで(1合650円)。
刺身は鮎と鯛。
腕物は四択で、スッポンを。生姜をきかせて上手に味付けしてあります。
生ハムはよくあるメロンではなくいちじくと。これはいけます。
メインは六択で牛フィレ・ロースステーキ。塩胡椒+ステーキソースの味付けで、ロースは脂のうまみが、フィレは肉のうまみが楽しめます。ポン酢おろしはさっぱりします。
蕎麦は期待していなかった割にはしっかりとした歯ごたえがあったのが意外。
ここでご飯を前にギブアップ。自分にはステーキの量が多すぎです。なので部屋におにぎりでお願いしました。
全体を通じて正当派旅館の料理でしょうか。

朝食は広間の掘り炬燵で。和食・洋食の選択ができ、そろそろパンが食べたいので洋食にしてみました。パンはトーストかフレンチトーストを、玉子料理は6種類から選択できるようになっています。スプーンをはじめバターナイフまで木製でぬくもりがあります。
トーストの焼き加減を聞かれたけれど、そんな経験がなかったので”普通で”と答えるのが精一杯でした(笑)
ジャムはニンジンとパイナップルと変わっています。ニンジンは甘みが控えめで独特の臭みもなく食べやすいです。
朝取りトマトの自家製ジュースはフレッシュそのもの。
クレソンのポタージュは初めて食べました。なかなか。
玉子料理はスペイン風にしてみました。玉子・ソーセージをトマトソースで味付けしてオーブンで焼いてあります。これは家庭でもできそうですね。
自家製豆腐はオリーブオイルと天然塩で。豆腐本来の味が今回の宿の中では最も濃く、何もつけなくとも食べ進めるほど。オリーブオイルとの組み合わせは初めてでしたがこれは目から鱗。

前夜の食事とガラリと変わりましたが、驚きの中に楽しみがあり、それだけではなくもちろん味は抜群、というのは変わらないスタンスだと感じました。

宿泊費は通常@¥49k〜が9月の平日割引で@¥38k。それでも十分と高いんですけど、予約が取りにくい宿なのです。それはなぜなのか興味津々だった訳ですが、何か特定のものが高価な訳でなく建物も新しくないので傷があったりします。そのかわり部屋の調度品や生けてある花など全てに渡ってワンランク上。
この手の宿でいつも感じることですが、ここを訪れる人が一番満足を得るのは静かで落ち着いた雰囲気と、それを盛り立てる従業員の接客態度なのかと思います。なので女将さんと顔なじみのお客さんも多くいるようでした。

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